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『だけど負けられない』









昨日までの時雨模様はどこかに消え、すこぶるいい天気の長崎。

溜まった仕事を、自分なりに地域毎に分けて、

少しでも要領よく消化しようとした朝、庭で見つけた『花の鳥模様』





ま、こんな『日頃しない事』をすると、決まって『遮る事』もあるワタシ。

今日中に片付けないといけない仕事がタンマリ・・・ (ノ_-。)

それでも、まずは『一つ一つ』。

目の前の仕事をこなしていくのみ。




順調に進んでいたお昼前、時間にして11時半頃に1本の電話。






『ごめんごめん、今いる方面で至急に地権者を調べてほしい所があっとけどさ・・・・』





日頃、豪快にコトバを放つ人間から『ごめんごめん』と来れば、
ある意味『覚悟』もしなくちゃいけないのを直感的に感じるのです・・・・。

そ〜です、クレーム処理の一環です。

なおかつ、その相手先にワタシが調べた別の地権者をお知らせしないといけないのでした。




そ〜だろ、あ〜そ〜さ、そんなもんさ (ノ_-。)




ココロの奥底では、『そんなヒマすらね〜よっ!』であるんだけど、


それが仕事なら、頼まれれば断るわけにはいかないのです。


もしワタシが、『断れる』そんな性分ならこれから起こるであろう『出会い』がなかったのであるから。








とにもかくにも『地権者捜し』である。

該当箇所の『行政センター』に向かうワタシ。

『お昼は、この地権者調べた後かな?』

そ、この時はこんな感じ。



無事に行政センターに到着。

時間は12時15分頃。

皆さん、お昼ご飯も食べている人もいれば、まだ仕事をしている人もいる、
そんな行政センター内のお昼の様子。


ワタシ:『あの〜、地権者を調べたいので字図見せてもらいたいのですが』

担当:『字図なら担当はあの人ですよ』



そういって指を指した方向にいたのは、

椅子に座るのでなく、それでいてキッチリ立っているわけでもない、そんな人。

両手を机につき、どこか体が小刻みに震えている。



最初に応対してくれた人が『担当者』に近づいて何かしら耳元で伝えている。




その後に『担当者』はワタシの方向を、

それはそれは、ゆっくりゆっくり、どこか動きにくそうにワタシを見つめる。












瞬間、わかった。





ワタシには、わかった。





間違いない。





オヤジを思い出した。





そう、この人は『パーキンソン病』





間違いない。





薬を飲む前か、飲んですぐか、そのどちらか。

その薬が効き始めさえすれば、この人は動ける。





そう感じたワタシはとっさに、その担当者に近づき、

『今はゆっくりしていてください。薬は飲んだんですか?』

彼はゆっくり頷き、そしてヨダレを垂らす。

震える手で、そのヨダレを拭こうとする。

だけど動かない手。

『いいんですよ。ご心配なさらず。ワタシの父もパーキンソン病ですからわかります』

ワタシはハンカチで拭いてあげた。







それから、彼を椅子に座らせ、ワタシは横に座らせられた。

最初に応対してくれた人がそっと椅子を持ってきてくれた。





『30分程度で効き始めるでしょうね。ゆっくり待ちましょうね』





ホントは、少しでも早くクレームの相手先に行きたいのだけれど、


オヤジとカブッた彼。


でも、彼はココで生きている。


ココで仕事をしている。


必死に。






『ウチのオヤジも同じ病ですよ。』


彼のその目は真っ赤にナミダが。


『負けちゃいけませんよね。こうやって仕事できるんだから ( ̄∇ ̄)』


努めて普通に、努めて明るく。


でも、オヤジを思い出してナミダがワタシも出そうだった。


薬が徐々に効き始めてきたのだろう、彼は少しづつ話してくれた。






最初に発症したのは40歳前。


今は52歳。


徐々にヒドくなってきているんだって。



『だけど負けられない』って。








綺麗事で済まされないのは百も承知で言わせてもらう。



どんなコトバよりも『力』が籠る。



ワタシが萎えるのは、非常に自分勝手なものだ。



これだけ元気なのに。











『だけど負けられない』









最後、別れ際、ワタシは名刺を差し出した。


トイレで名刺の裏に書いた、

『オヤジの世話ではワタシも負けられません』
『これからもお互いしっかり』

って書き込んで。


彼の目は潤んでいた。


そう思う。


ワタシの目が潤んでいたから。









その後のクレーム処理なんて、『チョチョイのチョイ』です。


あの『出会い』がワタシに勇気をくれたんだ。


謝る所はしっかりアタマを下げて、言われ過ぎている所はしっかり遮って。


だって『負けられない』んだから。






そんなこんなで、今日は見事に残業もいいトコロです。






それもこれも、こんなキレイな夕陽に出会えたからいいのです。


すべては、あの『出会い』があったから。












オヤジ、負けられないよ、俺たちも。



きっと明日は、何かいいことあるさ。









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私の友達のお父さんとお母さん(それぞれ別の友達)も
パーキンソン病と闘っておられます

病と戦いながら、働く
すごいですよね
すごいなんて言葉、うすっぺらいけれど
ただただそう思います

支える家族も大変だけれど
本人が一番辛い
その中で頑張っている人をみると
私が今抱えていることなんて
本当になんでもないことなんだって思います

安っぽい言葉でしかないけれど、私に言える思い

強く共に生きて下さいね
sora | 2010/05/14 10:00
> sora さん

抱えている事は、その人にとってどんな事でも大事。
それはそうなんだけど、もっと深いトコロで悩み苦しんでいる人がおられる事もアタマの片隅にでも置いておくべきなんでしょうね。

変に声かけるのも億劫な時もあります。
でもでも、普通に接する事こそワタシタチに出来る事であり、しなくてはいけないのです。

どこか冷たく、どこか暖かく。
いわゆる『普通』
その『普通』こそが『力になる』んでしょうね。
kazunoichi | 2010/05/16 21:04
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